ある日突然、車上狙いの被害に遭ったり、カーナビだけが盗まれたり、車そのものが忽然と消えてしまい、後にはローンだけが残った……なんてことにならないように、できる限りの防犯対策を施しておきましょう。
【エンジンキーは残さない】
マイカーを駐車しておいたら、中に残していた貴重品が盗まれた……という「車上狙い」「車上荒し」と呼ばれる被害に遭った人は少なくありません。最近は、「カーナビ」が盗まれてしまうなど、特徴的な被害も目立ちます。中にはカーナビを自宅にそのたびに持ち帰る、という対策をとっている人もいるようですが、被害に遭わない限りはなかなか実感が持てないものではないでしょうか。
ときおり報道される、「○億円相当の宝石」や「生徒の個人情報」など、取り返しのつかないものが車上狙いの盗難被害に遭ったという事件も他人事と感じているようでは、自分の大切な車が被害に遭うリスクをあまり考えていないということになりそうです。車は鍵がかかるからといって「金庫」ではないと認識して、大切に扱わなくてはならないのです。エンジンキーが付いたままなら、車そのものが盗まれてしまう危険性も大です。エンジンキーは車から離れるときは必ず手にしていましょう。
【車内に貴重品は残さない】
窓を少し開けたまま、完全に閉めることを忘れたり、エンジンキーを付けたままにしたりといった、いわゆる「開け放し」の状態では、いくらダッシュボードに入れたり、なにか袋物に入れたり、あるいは毛布などで隠してあっても、貴重なものは何もかも盗まれてしまうでしょう。
むしろ、「何か隠されていそう」と思われるような状態で物を車内に残すことは危険だと思う必要があります。
外から車内を見て、何かが隠されているようなら、何もない車内よりも強引にでも開けて取り出してみたいと思われるでしょう。
車内には大切なものは一切残さないことです。
しかし、「カーナビ」も数万円から数十万円はする高額でなおかつ「盗まれやすい」ものですが、いちいち取り外すことも大変手間がかかります。であればこそ、車への防犯対策が必要になるのです。
おそらく、「車上狙い」や「車両盗難」被害に遭ったことのある人たちは、それ以後は厳重に防犯対策をするようになっているはずです。
【防犯グッズを活用しよう!】
車は安くても数十万円以上、高ければ数百万円から一千万円を越えるものもあります。
自賠責保険には入っていても車両保険に入っているかどうかは人によるでしょう。
盗難保険に入っていなければ車が盗まれたらそれっきり、既に手元になくなった車のローンを毎月支払わなくてはならないというやるせない事情にもなりかねません。自分の足代わりに使っているなら、失ってみて初めてその大切さが分かるかもしれません。
自動車用品店に行けば様々な種類の防犯用品が販売されています。
数百万円もする車なら、数万円かけて車を盗難被害から守るために、自分でかける保険という感覚で搭載するといいでしょう。
盗まれてから防犯用品を使うようにする人は多いものですが、盗難被害に遭う前に、遭わないように、車用の防犯グッズを活用しましょう。
【
1日に128台、1時間に5.3台が盗まれている】
警察庁の犯罪統計調査によると、全国の自動車の盗難は、平成17年度では46.728件で、日本全国では1日に128台が、1時間では約5.3台が盗まれていることになり、盗難された車の7割以上が戻って来ていません。
特に平成10年度までは、ほぼ横這いの件数だったものが、平成11年度から5年間で約2倍の64,223台に増えましたが、16年、17年は、減る傾向を見せています。
この減少傾向は、警察の努力のたまものですが、電子キーのイモビライザーや盗難防止装置などの普及、そして2002年秋から登場したガラス刻印施工の影響も関連してると考えられます。